2115年1月18日金曜日

#17 Hamamura Bushi

音楽番組での浜村淳のイントロの間に行う曲紹介がなぜかBristolで人気となり、イントロ部分と曲紹介が延々と続き、歌が入り出すとフェイドアウトするという音楽、Hamamura Bushi が生まれる。

浜村淳に影響された音楽のため、浜村淳の独特な言い回し「浜村節」がそのままジャンル名になった。

彼らは今日も「Bristolの浜村淳」の称号を手に入れるために、曲紹介の練習に励む。

2115年1月17日木曜日

#16 Cat Core

Cat Coreは、猫派による猫の音楽。

CPL(Cat Public License)と呼ばれる以下3つのルールが存在する。
1.ヴァイオリンを使用しないこと
2.猫を愛すること
3.犬を褒めないこと

Dog Coreに対抗して作られたため、Dog Core以外はすべてCat Coreというスタンスである。

2115年1月16日水曜日

#15 Dog Core

Dog Coreは、犬派による犬の音楽。

DPL(Dog Public License)と呼ばれる以下3つのルールが存在する。
1.ヴァイオリンを使用すること
2.犬を愛すること
3.猫を褒めないこと

ヴァイオリンを使用するのは、鳴き声のbow wowのbow=弓からきている。

敵対するCat Core勢とのビーフが繰り広げられている。
※ビーフはペディグリーチャム製の肉

2115年1月15日火曜日

#14 SHARE HOUSE DESTRUCTION

SHARE HOUSE DESTRUCTIONは、テレビ番組で起きた事件から生まれた音楽。

一般人の男女6人の台本のある共同生活を流すという若者に人気の番組から、最後まで卒業させてもらえないメンバーが、最終回でシェアハウスをユンボで破壊し、その様子を録音した音源が話題となる。

それ以降シェアハウスをしてみたものの、シェアハウスに馴染めなかった者が真似してユンボで破壊したり、シェアハウスなのに引きこもってひたすらノイズミュージックを作って同居人を追い出してしまう者が現れ、シェアハウス破壊音楽として、ジャンルが形成される。

2115年1月14日月曜日

#13 ear dance

ear danceは、じっとしながら耳だけを動かすダンスに使われる音楽。

ear dance自体が、耳しか動かさない音楽なので、ダンスミュージックっぽさはなく、アンビエントに近い。

一見地味だが若者には人気があり、ear danceボーカルユニット『33(みみ)代目 J SOUL BROTHERS』 は、何度もオーディションをやっては人数が増えていき、メンバーが500人くらいいる。耳を動かすときに眉も動いてしまう低レベルなear dancer も紛れている。

2115年1月13日日曜日

#12 THE BOX MAN SOUND SYSTEM

小説家 安部公房の「箱男」にインスパイアされ、アーティストが箱に入って制作、また聴く側も箱の中に入って聴くという、視聴環境まで特殊な音楽。

箱の中でどのような音楽が聴けるかは口外してはいけないという誓約書を書かされているため、サウンドシステムを購入した者にしか、どのような音楽なのか分からなくなっている。

サウンドシステムは1台あたり約200ドル。2115年現在の日本円で4000円ちょっとで、お手軽ではあるが、箱の中で聴ける音楽がクソみたいな可能性もあるため、得なのかどうかは分からない。

2115年1月12日土曜日

#11 mosquito house

Mosquito houseは、若者にしか聴こえないモスキート音を多用することで、クラブの騒音対策に成功したハウスミュージック。

近年モスキート音を音響処理し過ぎて、年寄りにも聴こえ出してきている。

Mosquito houseのかかるクラブで耳にする、「血を吸う」という言葉は、ヤバい隠語である。

2115年1月10日木曜日

#9 FASTENKA

FASTENKA(ファステンカ)は、オーストラリアを中心に流行している早回し演歌。

元々は、オーストラリアのDJが日本の演歌のBPMを200にして使い出したことに始まる。その後オーストラリア人なりの演歌を作り、それを早回しして曲にするようになった。

演歌の『こぶし』がオーストラリアに間違って伝わっており、FASTENKAのライブでは、観客が拳を突き上げながら「オイ!オイ!」と騒ぐ。

2115年1月9日水曜日

#8 グラン爺

グラン爺はジジイになってもネルシャツ、ジーパン、コンバースのグランジファッションをしている人達を指す言葉だったが、近年そのジジイ達がかつてのグランジのような音楽を始め、音楽のジャンルとして認知されている。

グラン爺は膝が悪いので基本座りながら演奏する。また覚えが悪いので、毎回曲が違うように聞こえるし、老眼のため音量調節がうまくできず、音量もバラバラだが、そのいい加減さを楽しむものである。

2115年1月8日火曜日

#7 中央音楽

中央音楽とは、かつて辺境音楽と呼ばれた側が、辺境と呼ばれることを馬鹿にされていると感じ、中央側に復讐するために生まれた音楽。

辺境側のアーティストが、中央側を偽って名乗り、チープな電子音に馬鹿っぽい歌詞を乗っけて中央側を貶めようとする辺境側による「中央なりすまし音楽」である。
 
音楽自体は全く面白くないものである。

2115年1月7日月曜日

#6 SAD A

SAD Aは、あらゆるビートをバックに指示・命令するという命令形ポエムコア。

SADISMと、関白宣言での「さだ(SADA)まさし」をイメージし、バックトラックもKID Aの頃のRADIOHEADっぽさが意識され、SAD Aと名づけられる。

SAD Aで一番有名なビートメーカーは、「KID A タロー」という人物で、浪速のトムヨークと言われている。


2115年1月6日日曜日

#5 オルゴールパンク

オルゴールを聴くのは、赤ちゃんがいる環境か和風居酒屋でしかなかったが、爆音でオルゴールを鳴らしながら、社会への不満を叫ぶ音楽が、オルゴールパンクである。
 
オルゴールパンクで最も有名なジャケ写は、オルゴールを床に叩きつけているもので、The Clashを髣髴とさせる。

2115年1月5日土曜日

#4 One Day Hard Core

One Day Hard Coreとは、1曲の長さが24時間程度=1日分あるハードコアである。

聞く方も聞かせる方も疲労がすごいため、最近では曲の途中でアーティスト自らTeaTimeを挟むという、クリケット的な要素も含んでいるため、一部ではクリケットハードコアとも言われている。

2116年にはこのジャンルのアーティスト50組程度が集まり、フェスも行われるが、1アーティストで10日ぐらい掛かるため、1年以上フェスをやり続ける予定になっている。

2115年1月4日金曜日

#3 Stealing wave

Stealing waveは、その名の通り「盗み」の音楽で、著作権切れの音楽をそのまま使って、自分の名義で出すという、堂々とパクるジャンルである。

他人の楽曲だったものを丸ごと使用するため、他人と被ってしまう事も多いが、本人たちはあまり気にしていない。

また、最初はカバーだと言いながら、あたかも自分の曲のように思わせ込む『TOKUNAGA METHOD』も存在する。
 
Stealing wave の元となる音源は、大抵の場合BOOK・OFFで取り引きされており、今日もBOOK・OFFにはStealing wave 関係者が出入りしている。ちなみに、2115年もBOOK・OFFのCMには清水国明が出続けている。

2115年1月3日木曜日

#2 Gorge

Gorgeは、2010年代に盛り上がりを見せたが、2115年も続いており、3年前の2112年には、100年もの歳月をかけて500万曲が収録されたGorge Out Tokyo2112が発売されている。

近年のGorgeにおいては、100年前のGorgeと違って、Tomの音を出来るだけ小さくして、Tomが鳴っていないように聞かせる「隠しTom」を使用するブーティストが多くなった。
 
彼らはGorgeオリジネーターのDJ NANGAを知らない世代であるが、DJ NANGAを崇拝する「NANGA派」は今も存在し、相変わらずTomを爆音で鳴らし続けている。

2115年1月2日水曜日

#1 Underground Recording

Underground Recording、通称「アンレコ」。

90年代頃(2090年)にあらゆるフィールドレコーディングが試され、フィーレコではもうやることがなくなったと言われていたが、地中に録音機材を埋め込み、地中の音をレコーディングするという手法がカナダで編み出され、世界中に広まる。

より深くに機材を埋めたいとボーリングの技術を極める者が続出しているが、地中の生物に機材を破壊されてしまうケースも少なくない。

2115年1月1日火曜日

『2115年の音楽』について

これは、2115年に存在するかもしれない音楽ジャンルを妄想で書き列ねていくだけのblogです。